【書籍紹介】 「遺伝子は、変えられる。」  エピジェネティクスの真実

本日の書籍は、「遺伝子は、変えられる。」 エピジェネティクスの真実 「遺伝=運命」は、もう古い!  シャロン・モアレム著

自分の能力に対する「あきらめ」に、いきなり「希望」を持たせるような題名ですが、そうではありません。

遺伝子「組換え」から、現在は、「ゲノム編集」の時代に突入しています。 その意味においては、「遺伝子は変えられる」と言うのは、嘘ではなく、現実のものとして、これから、技術が進歩するにつれて問題になってくるでしょう。 しかし、本書は「ゲノムの編集」の話でも有りません。
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遺伝子は、変えられる。」と云うより、我々の生活はどのようにして「遺伝子」を変えるか。そして、それがどのように人生を変えるか。。。と云った題名がしっくりすると思います。

著者は遺伝病の専門家ですので、遺伝子についての「不思議」や、普段の生活の中で、思わぬことで遺伝子が作用してしまう事柄などを分かりやすく解説しています。

この様な書籍を手にして、読もうとすると、専門用語などが、頻繁に記述されていて、読み進むにつれて、何が書いてあるか、理解できなくなって、読み終わっても「頭」に残らない、決して悪い書籍では無いのですが、そんな書籍がある中で、本書は遺伝病の専門家でもありますが、著書も多く、さすが読みやすく、興味が続いて最後まで一気に読んでしまう内容の書籍でした。

– 目 次 –
第1章  「顔」からゲノムを解き明かす
第2章  遺伝子が悲劇をもたらすとき
第3章  運命を変える「遺伝子スイッチ」
第4章  たった1個の書き間違い、ほんの少しの環境の違い
第5章  遺伝子の口に合わない食事
第6章  薬が効くかどうかも遺伝子次第
第7章  右か左か、それが大事だ
第8章  ぼくらはみんな「突然変異」を抱えている
第9章  それでもゲノムをハックする?
第10章 染色体を見ても性別が決められない?
第11章 遺伝子とともにいきる

最近、「エピジェネティック」と云う言葉を、盛んに聞くようになりましたが、遺伝子は、生まれたときから、一生変わらないと思っていたら、大きな間違いです。

DNAの塩基配列の異常、変化ではなく、遺伝子の転写機構の異常によって引き起こす、病気や体質の変化を研究する分野で、「エピジェネティック」と呼ばれ、現在、高い関心を集めています。

遺伝子には、スイッチのような仕組みを持っていて、環境の変化により、その眠っていた遺伝子が、活動を初めて、思わぬ所に、現象が現れます。

脳の仕組みも、十分、変化します。
そして、恐ろしい人間、悲しい人間になりこともあります。

また、ほんのちょっとした遺伝子の配列の違いによって、運命が別れるようなことが、頻繁に起こります。 突然変異は、いつも起きていると思ったほうが正しいのかもしれません。例えば、飛行機に乗って海外旅行に行けば、飛行機に乗っている間、地上より高い、放射線を浴びています。

これは、本書には記述されていませんが、最も大規模なDNAの変異は、染色体の「異数性」といって、染色体の数が通常と異なる現象です。

1)モノソミー:通常ペアで2本あるべき染色体が1本になってしまう。
2)トリソミー:逆に1本増えて、3本になってしまう。
・21番染色体のトリソミーが、ダウン症候群を引き起こす。
・13番染色体のトリソミーが、パトウ症候群を引き起こす。
・18番染色体のトリソミーが、成長障害 エドワーズ症候群を引き起こす。
・性染色体のトリソミーが、クラインフェルター症候群ターナー症候群を引き起こす。

3)テトラソミー:染色体が4本になる
4)ペンタテソミー:染色体が5本になる

これらの異数性は、精子や卵子などの生殖細胞が減数分裂する際に、染色体が正常に分離できなかったことにより、引き起こされます。

これらの異数性が発生する確率は、SNP、SNVと比較すると非常に小さいが、例えば、20代の女性が出産する場合、染色体異常(主に異数性)を発生する確率は、500人に1人、35歳では200人に1人とされる。

「結婚適齢期」など無いが、「出産適齢期」なるものは、生き物ですので存在します。
晩婚化の時代ですが、「卵子」だけでなく、「精子」も老化・劣化が、同じように35歳くらいから進んでゆくようですので、高齢になると「染色体異常」の発生するリスクが高くなります。

ですが、現在は、精子や卵子を冷凍保存しておいて、後から受精させることができる技術も出てきていますので、早く結婚して、子供を産まなければと、焦ることもない世の中に、なるかといえば、そんなに安く、簡単にできるようになるには、あと何年かかるかわかりませんので、余り、期待するべきでもないでしょう。

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