【書籍紹介】「こころ」はいかにして生まれるのか   最新脳科学で解き明かす「情動」

本日の書籍紹介は、

「こころ」はいかにして生まれるのか  最新脳科学で解き明かす「情動」  櫻井 武 (著)

当たりが良いと云うか、年に1冊くらいしか「この本良い!」と思わないのですが、今年はもう数冊になります。

同じ、コンテクストの書籍を何冊も読んでいるせいもありますが、脳の中の「こころ」、「情動」、「意識」を扱った研究書籍の中でも、分かりやすい書籍だと思います。

よく書評などで、文系の人には、ちょっと難しいなどと、記載されている事が有りますが、文系、理系など関係なく、人間って何だろう? 自分は何者なんだろう?という疑問を持つことのできる「知的」レベルにあれば、そんなの関係ないのです。

「サル」レベルでは、「サル」って何だろう? 自分は何者なんだろう?という疑問を持つことさえないでしょうから。。。。チンパンジーでも、鏡に映る自分を認識できますが。。。

ただ、脳の構成部品?で云えば、前頭前野、側坐核、偏桃体、海馬、視床下部などは、人の情動をコントロールしている部分。
神経伝達物質で云えば、オキシトシン、セロトニン、ドーパミン、ヒスタミン、アセチルコリンくらいは、脳内の構成部品とセットで、システムでどんな役割をしているかくらいは認識していれば、大丈夫でしょう。

但し、未だに人の性格を「血液型」で判断する奴には、千年経っても理解できないでしょう。

– 目 次 –
第1章 脳の情報処理システム
第2章 「こころ」と情動
第3章 情動をあやつり、表現する脳
第4章 情動を見る・測る
第5章 海馬と扁桃体
第6章 おそるべき報酬系
第7章 「こころ」を動かす物質とホルモン
終  章 「こころ」とは何か

脳の「こころ」のメカニズム、システムを分かりやすく解説していますので、読んでみると世界が変わるでしょう。

人類って、ほとんど、無意識で動いているのか?。。。。自分の自由意思で動いている時は5%しかエネルギーを消費していません。しかも、注意している処しか観ていません。

不思議なのは、「脳」が使うエネルギーの内訳です。
・意識活動に5%
・無意識活動に75%
・脳細胞の維持・修復に20%(睡眠時に実施しています)

人間って、すべて自分の意志で行動していると考えているなら、大きな間違いです。

生き物には、生命を維持するための大事な仕組みが備わっていますが、ホモサピエンスだけが生き残り、他の生き物よりも高度に発達した「脳」のおかげで、生き延びることができていますが、動物としての生命維持装置の上に、いやらしい「こころ」が発達したおかげで、いつまでたっても、殺し合いを止めることができない「愚かさ」を兼ね備えています。

行動は理性よりもはるかに、「喜び」「怒り」「悲しみ」「恐怖」などの「情動」に強く支配されている。

これは書籍には書かれていないことですが、脳に障害が発生している場合、例えば、発達障害、愛着障害、人格障害などは、いずれも、この「こころ」が壊れていると云うか、脳の配線と情報をやり取りする為の神経伝達物質の過不足のせいで発生しているという事が分かります。

「こころ」を宿す人体には、まだまだ、不思議な機能が沢山あります。 例えば、今年ノーベル医学生理学賞受賞を受賞した京都大学の特別教授・本庶佑氏の研究の様な「免疫」系の仕組みなど、大きなストレスを抱えたまま生きていると、大きな病気を抱えてしまいますので、長生きをしたければ、適度のストレスを抱えて、我がままにいきましょう。 良い人は、人のために尽くして、自分の事などかまいませんので早く亡くなりますが、悪い奴は、なかなか死にません。「憎まれっ子世にはばかる」と言われていますので。。。。
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関連書籍
脳と意識に関するこれまでに読んだ書籍です。
「人工知能」の研究をする上で、「こころ」は、避けてと通れない部分だと思うのですが、なぜか問題にはなっているが、この機能は、まだどこの人工知能も搭載できていない。。。。と思うのですが、「人工知能」って、まだ「計算機」でしょう。

例え、囲碁や将棋で人間に勝ったとしても、知能などと言うには、余りに「お粗末でしょう」

「こころ」の動きを司る、「喜び」「怒り」「悲しみ」「恐怖」などの「情動」を発生する前頭前野、側坐核、偏桃体、海馬、視床下部と、神経伝達物質である、オキシトシン、セロトニン、ドーパミン、ヒスタミン、アセチルコリンは、人工知能ではどう機能的に盛り込むんだ?

という事が、問題に、議題に上がらない限り、「人工知能」って、ただの「計算機」でしょう。 この今のレベルで止めておいた方が、無難な気がします。

「計算機」のレベルを超えると、人間の様に「天使と悪魔」を兼ね備えたバケモノになります。

 

 

下記の「睡眠の科学」も櫻井 武さんの著書です。これも面白いですよ。「睡眠」が、脳にとって、いかに大切かが理解できると思います。

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