【追悼】 半藤 一利氏、立花 隆氏  今年、知の巨人が2人もお亡くなりになりました。

2021-06-30、
本日の話題は、今年、知の巨人が2人もお亡くなりになりました。 半藤 一利(はんどう かずとし)氏、立花 隆(たちばな たかし)氏のお二人です。 このお二人の書き残した書籍について紹介します。

半藤(昭和5年生まれ)さんは、1月でしたので知っていましたが、立花(昭和15年生まれ)さんは、膀胱がんを患っているのは知っていましたが、4月に亡くなったことは知らなくて、NHKの番組で、深夜、追悼番組を放送していてやっと知りました。

なにを隠そう、私が、歳を取り、また「自然科学系」などの書籍を読み始めたきっかけは、今から十数年前、書店で見つけた、フランスの社会人類学者「クロード・レヴィ=ストロース」氏の追悼の書籍が目に留まり、初めて「人類学」というジャンルに興味を持ち、彼の書籍を手にしました。

1960年代に登場した「構造主義」と云う言葉もここで知り、その繋がりで、「ジャック・ラカン」、「ミシェル・フーコー」も知ることができました。

サルトルの「実存主義」を批判したのも彼らでした。

構造主義」? そんなもの自分で勉強してください。

私の場合、この「人類学」というジャンル、自然人類学、文化人類学(社会人類学)、更に言語学や考古学、民俗学や民族学、芸能も包括するのですが、どちらかと云えば、生物学的特性について研究対象とする「自然人類学」の方が好みですが、文化人類学も大切です。

ジャレド・ダイアモンド(進化生物学・生物地理学)」博士は自然人類学ですが、「デヴィッド・グレーバー」と「クロード・レヴィ=ストロース」はどちらかと云うと、文化人類学(社会人類学)の巨匠です。

このように、歳を取っても「好奇心」さえ、ちゃんと持っていれば、「人類」の色々な事柄が分かるようになりますので楽しいのです。

このお二人とも、私にとっては、「メンター」の様な存在でしょうか。

戦前の日本軍の様に、どのような優秀な人間が揃っていようと、組織で動くと、みんな「クズ(無能・無責任なエリート)」に成り下がってしまうのです。 

「不作為」、「思考停止」を繰り返してしまうだけなのです。

『人間は、自分の意志で考えて行動しているように見えて、実は、周囲の環境や役割や立場によって、無意識にその考えや行動が決定づけられている』

確かにすごい人もいますが、権威や権力にひれ伏す必要など、どこにもないのです。

問題は、「クズ(無能・無責任なエリート)」かどうかを見抜くことができる国民がどれだけ多いかだけですが、残念なが、半径5m以内の出来事で右往左往するしかない「愚民」が多勢に無勢を占めていますので、歴史は繰り返すだけでしょう。

1.半藤 一利さん

半藤さんは、日本のジャーナリスト、戦史研究家、作家。近現代史、特に昭和史に関し人物論・史論を、対談・座談も含め多く刊行している。 文藝春秋社で松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者を務めた方で、後に作家となっています。

半藤さんの書籍を紹介するなら、まずは、下記の2冊でしょう。

日本の、明治、大正、昭和の時代の出来事の中で、特に、太平洋戦争(大東亜戦争)当時の日本軍部(特に日本陸軍)及び靖国神社におけるA級戦犯の合祀には極めて批判的です。

幕末・明治維新からの日本近代化の歩みは、戦争の歴史でもあり、日本民族は世界一優秀だという幻想のもと、無能・無責任なエリートが戦争につきすすみ、メディアはそれを煽り、国民は熱狂した。 結果、米国にコテンパンにやっつけられた。

当時、日清、日露戦争で勝利して、その後、日本軍部が、いかに調子こいて、戦争に突入していったかが読み取れます。 所詮、明治政府の時代から、幕末に活躍した藩士の集まりで、現代の役人の様に優秀なのですが、如何せん、組織が大きくなり、サイコパスみたいな軍のトップ、2・26事件など、若いクデーターを起こす兵士まで現れてしまいます。 天皇の「統帥権干犯」を利用して、軍部のコントロールがきかなくなる。

戦後、このようなことが起こらない様に文民統制(シビリアン・コントロール)が出てきました。
文民統制(シビリアン・コントロール)とは、
文民たる政治家が軍隊を統制するという政軍関係における基本方針であり、軍事に対する政治の優先を意味する。分かりやすく言えば、優秀であるはずの軍人が、いかに調子こいて、戦争に突入していったかが分かりますが、こんな事態を起こさない様にする仕組みです。

毎年、8月が近くなると、太平洋戦争(大東亜戦争)の事柄が、報道されますが、悲惨だったこと語り伝える事が大事と云っていますが、本当はそんなことよりもっと大事なことがある。

戦争は、一旦、みんなで戦争に突入すると、誰も、戦争反対と云えなくなるのです。

そこが、一番怖い所なのです。

悪意ある先導者や、腐った組織があると、国民は無知な愚民ですので、一気に総動員させらてしまうのです。

戦争は、一旦始まると、誰にも止めることができなくなります。 そして、それを実行に移す人間たちは、国民の命のことなどは、何一つ考えていない、「化け物」の様な行動をとるようになるのです。実に、幼稚で、残酷で、人の命のことなど、何一つ考えていない行動を次々と実行してゆく。

「歴史は繰り返す」と言いますが、脳(頭)の配線のおかしい奴に、無知な愚民は、すぐに利用されてしまうからです。

ですので、大事なことは、「戦争の悲惨さ」を伝える事では無く、思考停止した「無知な愚民」を少なくすることでしかないのです。

でも、それが不可能ですので、悲惨さを語り継ぐしか、方法が無いのです。

▮『昭和史 1926-1945』

 ▮『昭和史 戦後篇 1945-1989』

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2.立花 隆さん

立花 隆さんは、日本のジャーナリスト、ノンフィクション作家、評論家です。

1974年、月刊『文藝春秋』に「田中角栄研究~その金脈と人脈」を発表し、当時、「田中角栄」首相失脚のきっかけを作り、ジャーナリストとして不動の地位を築きました。

若い人は、覚えていないでしょうが、当時の現役の総理大臣の悪事を暴き、叩き落すきっかけを作った男なのです。

執筆テーマは、生物学、環境問題、医療、宇宙、政治、経済、生命、哲学、臨死体験など多岐にわたり、多くの著書がベストセラーとなっています。

生物学、環境問題、医療、宇宙、政治、生命、哲学、臨死体験など、私の好きなジャンルとほぼ被っています。

代表作を交えて、私の読んだ書籍を紹介しておきます。

ジャーナリストとしての探究心に広い視野、とにかく、調べに、調べつくす。この作業に対するエネルギーは、類を見ない程です。

▮脳死

著者 : 立花隆
中央公論新社
発売日 : 1988-11-10

「世に脳死について論じる人は多いが、実はその大半が(医者も含めて)、議論の大前提たる脳死に関する知識を欠如させたままの議論になっているという実情がある」

▮臨死体験

人は死んだあと、30分以上、脳のある部分は、未だ死んで居なく、活動を続けています。 「ターミネーター」の様に、脳がコンピューターではありませんので、シュっと電源が切れて、全機能停止にはなりません。 そして、まだ活動を続けている部分が動作している状態で、生き返ると、その時の記憶が残っているだけで、夢を観ている状態で、「三途の川」まで行って、戻ってきたわけではありません。 あの世なんて、在るわけないでしょう。

生物は死んだら、分子、原子に戻るだけで、「天国」も「地獄」もありません。

今生きている現実世界が、「天国」や「地獄」と感じられる唯一の世界です。 宗教等で信じている人は、勝手ですので、あると思っていれば良いだけです。

火葬場で煙になって出てくる、分子、原子は、地球上で使い回しされていますので、植物、動物の体を構成する物質になるだです。 そんな意味では、新しく生れてきた生物の一部で使用されているでしょうから、生まれ変わっているのでしょう。

▮思考の技術

▮読書脳

▮角栄研究 全記録(上)

▮宇宙からの帰還

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【書籍紹介】 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学   小熊 英二 (著)
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