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Windows ブートマネージャーの設定をカスタマイズできるフリーソフト「EasyBCD」で、Windows、Linux、Mac OS Xのマルチブート環境を構築・設定する。

Windows ブートマネージャー(Bootmgr)の設定をカスタマイズできるフリーソフトEasyBCDWindows、Linux、Mac OS Xのマルチブート環境を構築・設定する。

Windows起動の仕組みは、Windowsマシンを扱う方には、是非、知っておいてほしい知識ですので、なるべく、分かりやすいように説明したいと思います。

どんなコンピューターも、電源を投入すると、OS(Windows、Linux、Mac OS Xなどの基本ソフト)起動するための処理を実施します。

まずは、その仕組みからです。

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1.Windows OS起動までの流れ

電源を投入して、OSが起動までの一連の動作をブート ストラップ (boot strap) と云います。

ブート ストラップの流れは大きく分けると2つになります。そして、それぞれは、下記のような動作を実施します。

 

1)システム BIOS
(Basic Input Output Systemの略で、バイオスと云います)

システム BIOS の実態は、マザー ボード上の ROM に記録されてます。

パソコン本体が備えている機能で、電源投入時最初に起動され、ブートローダーを検出して起動します。

もう少しわかりやすく云えば、「BIOS」が、ハードウエア(パソコン内のマザーボードに張り付いている部品、例えば、メモリ、HDD、ディスプレイなど)を叩き起こしに行きます。 起きろよ!。。と

 

2) ブートローダー  
ブートローダー(BCD/BootMGR)は 、OS を格納しているストレージ(HDDなど)の先頭セクタに記録されています。

BIOSの処理が終わると、次に、「Windows ブートマネージャー」画面が表示されます。

マルチブート(複数OSを別ドライブに入れている)をしていると、上図のように、起動可能なOSが2つ表示されて、起動するOSを選択することが、この画面で可能になります。

OS を検出して、OSを起動させます。

OSをインストール時にブートローダーも同じディスクにインストールされますので、ただ単にC:ドライブをCOPYして、別のHDDに入れてWindowsを起動しようとしても起動しないのは、このせいです。 ブートローダーは、ストレージ(HDDなど)の先頭セクタに記録されていますが、これをCOPYしてくれないからです。

順番としては、電源投入——>BIOS——>ブートローダー——>OSが起動

 

2.Windows OSの違いによるブートローダーの違い

Windows XPは、サポート期限の切れたOSですので、もう使わないと思いますが、違いがある事は、認識しておいた方が良いでしょう。

マルチブートで、OSを使うべく、複数のOSをインストールするときに、問題が発生します。

1)Windows XPは、NTLDR ブートローダーです。
補足
「Windows XP」以前のOSどうしの場合は、「BOOT.INI」というテキストファイルを編集することで、起動OSの優先順を入れ替えることが可能です。
2)Windows Vista、7、8、8.1、10 は、MBR( マスターブートレコード )です。

Windows Vista 以降のMBRの BCDストア/ BootMGR ブートローダー は、互換性がありますのでインストール順序は関係なくインストール出来ます。

しかし、「Windows XP」のNTLDR ブートローダー と Windows Vista、7、8、8.1、10 のMBR( マスターブートレコード ) には互換性がありませんので、例えば、Windows 7がインストールされているPCへ、後から互換性の無い下位バージョンの「Windows XP」を追加でインストールすると、「Windows XP」によって「Windows 7」のMBR が上書きされて「Windows XP」は起動出来ますが 「Windows 7」が、起動出来なくなるという事が起こってしまいます。

この問題を解決してくれるのが、設定をカスタマイズできるフリーソフト「EasyBCD」です。

手順
まず、Windows XP側に「EasyBCD」をインストールする。
・ 「EasyBCD」を起動して、項番5.の6)「BCD の展開」のMBR の設定より、「Vista の BCD/BOOTMGRブートローダーをインストールします」を選択して、「MBR を書き込む」をクリックして「Windows 7」 の MBR を再インストールする。
・EasyBCD の「新規に登録」よりWindows XP をブートメニューに新たに登録します。

これで「Windows 7」 と 「Windows XP」 を「Windows 7」側のブートマネージャーから起動出来るようになります。

 

3.Windows起動後の「起動と回復」画面の「起動システム」の変更

コントロールパネルの「システム」画面の「システムの詳細設定」をクリックして、「システムのプロパティ」の「詳細設定」タブの中の「設定」をクリックすると起動システムを変更できます。 下図は、Windows10の画面です。

 

「起動と回復」画面を表示すると「起動システム」が表示されていて、既定のOSの変更と、自動で起動するまでの時間しか変更できません。

この様に、Windows側から変更することのできる項目が、こんなもんです。

 

4.「EasyBCD 2.3」のダウンロードとインストール、日本語化

1)ダウンロード
下記サイトより、3つある内の左側のFree版を選択してダウンロード。
ダウンロードするには、自分の名前とメールアドレスを入力する必要があります。

対応OS
・Windows PE、XP、Vista、2008、7、8、8.1、10

・「EasyBCD」ダウンロード サイト(有料版しかありません)
http://neosmart.net/EasyBCD/

・無料の「EasyBCD」ダウンロード サイト (Ver2.4がダウンロード可能)
https://easybcd.softonic.jp

 

2)「EasyBCD」のインストール
使用言語の選択画面が最後の方で出てきますので、日本語がありませんので「English」を選択しておきます。

 

3)その後、日本語化する必要があります。

・日本語言語ファイル EasyBCD 2.3
http://mikasaphp.net/download/ja.zip

zipファイルをダウンロードして、解凍して「ja」というフォルダを下図のWindows10の場合ローカルディスク(c:)の「Program Fiile」ではなく、「Program Fiile(x86)」の「NeoSmart Technologies」の「EasyBCD」がインストールされた「lang」と云うフォルダがありますので、その中にCOPYするだけです。

これで、「EasyBCD」を起動して、メニューバーの「Tools」より「Select Language」を選択して、「日本語」を選択すると、下図のような日本語になります。

これで、アプリの初期設定(言語設定)は終わりです。

 

5.「EasyBCD 2.3」の処理画面

1)「設定を表示」の画面

 

2)「メニューの編集」の画面

・ブートメニューの設定が可能です。
・ブラックの「Windows ブートマネージャー」画面ではなく、メトロブート画面を使用することもできます。

 

3)「新規に登録」の画面

 

4)「高度な設定」の画面

私の場合、
当初、HDDにWindows8とSSDにWindows7をデュアルブートで使用していました。
その後、Windows 8をWindows 10に、最後に、Windows 7もWindows 10に変更しましたので、「Windows ブートマネージャー」画面で表示されるOSの名称が、どちらもWindows 10と表示され、紛らわしいので、SSD側の名前をWindows 10に-1を付加しました。

まあ、2つも「Windows 10」をデュアルブートで使用する必要もないので、HDD側の「Windows 10」を落ち着いたら、「MacBook Air 13インチ(256BG)」にブートキャンプでインストールしようと考えています。

 

5)「バックアップと復元」の画面

MBRのバックアップと復元ができますので、いじるときは、バックアップを取った方が無難です。

 

6)「BCDの展開」の画面

「Windows XP」と他のWindows OSを混在させるときに使用する。

 

7)「ユーティリティー」の画面

ユーティリティー画面の左上のアイコンから、
・iReBoot
・EasyBCDパワーコンソール
・EasyRE Windowsリカバリー CDs(有料)
・Easy USB クリエーター
・Windowsプロダクトキーツール
・コントロールパネル

上記の各種ツールアプリを「NeoSmart Technologies」サイトからダウンロードできます。

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