2023-03-21、
本日のお題は、システム開発のお話で、最近「コードレス開発」が流行り始めているが、役に立つのだろうか?
コードレス開発とは、従来のプログラミング言語の代わりに、プリセットされたコンポーネント(部品)を使用してアプリケーションを作成することが出来て、それで、アプリケーションの作成に必要な時間とコストが大幅に削減されることができます。また、より多くの開発経験のない人々がアプリケーション開発に参加できるようになります。そして開発・運用などのコストを大幅に削減することが可能にいなります。
さあ、ここからは、中小企業、零細企業も同じ、経営者と従業員に対するお話です。システム開発をするSE(システムエンジニア)側のお話ではありません。
1.未だに「紙」か、「EXCEL」でしかデータを管理できない会社
Excelでデータを管理出来ても、プログラミング言語を使えないので、いつまで経っても、データベースシステムを作れない中小企業、零細企業の社員の方が、大勢いる様に思います。
まず経営者は、金がかかる! ここまではバカでも分かるのですが、金をかけずに自社のシステムを構築する事ができない。 そんな「人材」はいないと考えてしまえば、前には一歩も進まない状態になってしまうのでしょう。
2.システムを構築できない理由
1)プログラミング言語を使えない事が理由でない。
システムを構築しようとしたとき、会社が小さくても大きくても、それなりに金はかかるのですが、金が無いなら、人材だけは確保しておかないと、目先の部分的な作業のできる社員が何人居ても、システムを作る時、全体の業務の流れと、どんな事務処理をしているのかを詳しく把握できている事が必要なのかが、ここをつかんでいなければ、何の役にも立たないのです。
これは、経営者なら、どんな商売をしているのか自分自身が一番知っているのですが、どんな事務処理、管理が必要なのか、詳細を把握していない場合が殆んどでしょう。まず物を売ることも大事ですが、事務処理の流れをつかみ、管理する体制を構築することも大切なのです。
社員に、「俺は苦手だから、お前に任せる!」では、失敗するのです。「安い給料」でそこまで考えられないのです。
2)要件定義ができない
ただ単に、単機能のシステム、例えば、見積書作成、請求書作成などのシステムを作る場合は問題ないでしょうが、経験上、システム会社に依頼してきた会社では、その部署の担当者が、会議でがん首を揃え、とりまとめを一人置くが、業務間の連動に精通した者は居なく、部署単位の要求で終わるので、システム会社としては、聞き取った後「それで良いのね」となってしまう。
システム開発会社にシステムを依頼しても、自社全体の業務や事務処理もまともに把握していなければ、必ず、失敗するのです。 本来は、まず、ITを理解しているというより、自社の業務の流れをちゃんと把握している、取りまとめる事ができる社員が居なければ、できたとしても、当然、使えないシステムになってしまい、金をかけた割には役に立たない事になってしまう。
普通の社員は、ITを使えば、自社の業務がどう進むか、想像できないのは、無理はないかと思う所もあるのですが、システムは、何かが入ってきて、処理をして、何かが出て行くか、そこがスムーズに効率よくできるかなのです。 その中の処理をコンピューターに処理をしてもらうだけです。
「要件定義」の内容に責任を取るのは「自社」だということを忘れている、認識できていないと失敗する。
3.見積書と売上・請求管理ができるシステムを作りたい
例えば、「見積書と売上・請求管理ができるシステムを作りたい」となれば、こんな風に物を考えれば良いのです。 1人で、見積・売上・請求管理業務をしている零細企業でも楽になるでしょう。
1)社内で、同時に見積書が作成できる。
2)作成済の見積書は誰でもみれる、使える。
3)その見積書を新たに作る時、すぐに流用(COPY)できるようにする。
4)その作成した見積書が、OKが出れば、仕事が入り、今度は、このデータは請求書に回せる(COPY)。
5)請求書を新たに作成しなくても、見積書をすぐに流用(COPY)できるようにすれば、請求書はすぐに出来上がるでしょう。もちろん、作成した「請求書」自体もCOPYして使えるようになる。
見積書——(COPY)——->請求書
この流れを作り、誰でも入力できるようにしておけば、過去に作成した見積書を流用できるでしょうし、会計データ(請求書)も、自動的に簡単に作成でき、集計したり、入金管理したりする事ができるでしょう。
システムを使えば、作成したデータは、どのようにでも、参照したり、COPYできるのです。
その最大のメリットをうまく使えば、個々にパソコンで作成したEXCELの見積書なんて要らないでしょう。自分も、他人も一度作成した物をCOPYして使えるのですから。
■細かい事ですが、見積・請求書管理で云えば、見積書作成で、小さな会社に多いのですが、項目単位に、「掛け率」を入力して計算したいなどと、「値引き」を意識しすぎた表現をしたい会社もありますので、予め定義する必要があります。
■入力補助としては、品名を入力する項目は、ある程度、商品や作業内容が、固定されていれば、商品マスターを作成して置いて、明細行に商品を入力する時に、商品名や単価などをマスタを表示させておいて、ワンクリックで選択できるようにしておけば、入力作業が速いでしょう。
4.「顧客管理」が必要な販売、サービス業務の管理できるシステム
CRM(Customer Relationship Management)の考え方で、顧客情報の中から、サービスの内容、得意客の情報、クレームの情報など拾い集めて、小さな会社であっても、「全社員」同じ情報を共有できるでしょう。
社内の情報を共有することの大切さを知らなければ、「なんとかしなければ」と思う発想自体、経営者に湧いてこないでしょう。
「顧客管理」業務を中心に、会計処理(見積、売上、請求、支払い管理)まで、一つのシステム(複数のサブシステム)で連動して管理できれば、業務がはかどるに決まっているでしょう。
その中から、システムを拡張して行けば、経理部門では、見積書を作ったり、請求情報も登録できれば、請求書も発行できます。
最後に
長々と、記載してきましたが、素人がシステムを構築するのに、一番手っ取り早いのが、参考になる出来上がった、どんなシステムでも、他社のシステムを頼み込んででも、実際に触ってみてみる事です。
私のような経験者を使うという手もあります。どんな業務で何をしたいか聞き取れれば、私なら、すぐに「Access」で作ってしまうでしょう、なぜなら、今まで、何社もシステム開発してきた、パーツがたくさんあるからです。
そうすれば、こんな事が出来て、こんな便利になるという事が理解できるようになり、自社の場合、別な機能も必要だとか、という事が想像できるようになるでしょう。
そんな意味においては、この「コードレス開発」で、自分たちで作ってみるのも良いのです。 そうすれば、何ができて、何ができないのかも把握することができて、十分ではないが、これで業務が効率化できれば、儲けものではないでしょうか。
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このKintoneのシステムは、プリンター(複合機)メーカーの「RICOH(リコー)」が、バックアップをしていますので、相談したいと云えば、営業マンが飛んでくるでしょう。
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