会社で、Excelを使い、業務データベースを作り、失敗しないで導入するには?
色々な会社がありますが、小さな会社でも、Excelを使いこなして、業務処理ができるデータベースを作成することの能力を身に着けた方がたまに一人くらい居ます。
自分だけで、業務を遂行するために使用している場合、その段階なら問題ないが、複数の事業所で、それを共通的に使わせ、データを共有化させようとすると、途端に種々の問題が発生します。
Sponsored Links
1.Excelで、業務データベースを作る上での基本的な限界点
Excelをデーターベースと言っていいのか? ちょっと迷ってしまいますが、1人で使っている分には、データベースとしての機能は、ある程度果たせるでしょう。
しかし、こと複数人でデータを共有して活用しようとすると、途端に破たんします。何故なら、Excelは、一番最初に開いた人しか、更新作業ができません。 2番目以降に同じファイルを開いた人は、参照するだけの権限しかありません。
例えば、コンシュマー向けに、Microsoft社が提供しているOfficeアプリの「Access」を使用すれば、1件のデータはレコードとして扱われますので、同じレコードでなければ、複数のユーザーが、同時に使用していても、更新作業をすることが可能です。
ですので、Excelをデーターベースとして、運用するのは、お一人で。。。。という事になります。
これを無理やり、みんなで使用しようとすると、様々な問題点が浮かび上がります。
2.システムを作る上での問題点とは
1)例え出来上がっても、Excelのスキルが、バラバラのために、運用できない部署が発生してしまう。
Excelなどは、一見、簡単なように思いますが、「関数」などを使い、他のファイルなどを参照して使用していると、関数などの計算式が入っているのを忘れて、数値を入力してしまい、データの参照を壊してしまい、データが表示されなくなったりします。
ユーザーは「壊れる」というのですが、大抵の場合は、ユーザー自らが「壊している」場合がほとんどですが、それさえ気が付きません。
「関数」などという言葉を、聞いたことも、ましてや、使ったことも無い、ユーザーからしてみれば、「何だこれ!、どうなってるのか、さっぱりわからん」の世界なのです。 データを入力するのがやっとの人に、関数の埋め込み方などを教えるのは300年くらい早いのではないでしょうか。
この様に、職場のレベルにもよりますが、中小企業のレベルはこんなもんです。
2)経営トップの意向が、全部署に伝わっていない。 抵抗勢力が発生してしまう。
本格的なシステムを業者に依頼して、開発する場合と違って、ローカルで初めてしまうと、「そんなの知らねー」という社員が必ず現れます。 こいつらを取り込むのが、一番、厄介ですが、経営トップの意向をはっきりと伝えて、気を使ったふりをして、取り込んで行くのが、常套手段ではないでしょうか。
何だかんだと言って、「抵抗」してきます。
後は、一切、そっと、置いてきぼりを食わせて、経営トップに詳細を報告するのです。
ことの是非は、経営トップに任せれば良いのです。
3)「仕様」の詰めが、甘いため、共通化して使おうとしても、問題が発生する。
生産性を上げるには、
せっかく、色々な機能を載せて、作り込んで、役に立つ「業務処理」をリリースしようとしても、自分一人のやり方を反映しただけで、使ってもらう人たちの意見を何も聴いていない。
最後には、「勝手に作ったから、無理に使わなくても良いんだよ」などと言ってしまう。
普通なら、プロがシステムを作るときでさえ、お客様に、仕様の打ち合わせを何回も実施して、どのように作り込むかを検討しますが、そこがなぜか、欠落している。
たとえ、定型的な業務処理であっても、作った後、「どうでしょうか、問題はないでしょうか?」と、お伺いを立てる心構えを見せて、意見をを反映させるくらいの余裕ががないと、いけません。
折角、作って、社内の部署で、使ってもらいたいなら、「こんなの出来ました」の前に、まずは「こんなの作りたいのですが、どうですか?」と、意見を聞きに廻るのが、一番、必要ではないでしょうか。
この一番、肝心な事を実施せずに、「こんなの出来ました」とやるから、みんなから「そっぽ」を向けられるのですが、しかし、作った本人は、プライドが高いのか、何も分かっていないのか、「そこまで、やってられない」とほざいてケツをまくってしまうのです。子供か?
これは、システム屋さんではないので仕方のない部分と、経営トップでない社員が、他の社員に、自分の作った業務システムを使うよう指示を出す時は、ある程度の「同意を取り付ける必要がある」ことを忘れているような気がします。
私からみると、経営トップでもない、システム屋でもない人が、勝手に「さあ、作ったから使ってみろ」と言ったところで、誰も使わないでしょう。。。と思うのですが、本音です。
仕様の打ち合わせが、必要です。
この様に自分でシステム的なものをExcelなどで、作成したとしても、みんなに使ってもらうという為には、ちゃんと、仕様の打ち合わせをマメにしたり、操作説明書をちゃんと作ったりと、システムを作ること以外の作業が、膨大にあるのです。
経営トップが、たとえシステムの事が分からなくても、このような人材が、みんなの同意を取り付けて、業務に役に立つシステムを運用できるようにすれば、社会人としての「総合力」を高く評価するのではないでしょうか。
これができないのなら、はっきり言って、「自分一人で使いなさい」と言うしかありません。
仕事は、色々な人間が居ますが、チームワークでしましょう。 仕事をしやすくするのは、管理職の仕事でしょう。
—関連記事—
・小規模企業の為の社内LANを構築して、業務で活用する方法について
・第1回 マイクロソフト ACCESSでデータベースを作成するには
・第2回目は Accessで、「得意先マスター保守」処理画面を作成してみる。
・第3回 Accessで、「得意先マスター保守」処理画面を作成してみる。
・第4回 マイクロソフト ACCESS(アクセス)でデータベースを作成 検索・抽出処理
・第5回 Access2010でパスワード管理データベースを作成してみよう。
・第6回 EXCELで作成した住所録をAccess2010に取り込んではがき宛名印刷をしてみる。
Sponsored Links
コメント