WRC(世界ラリー選手権)を戦うメーカー4社の2018年仕様のマシンがお披露目されていますのでまとめておきましょう。
2018年のWRC第1戦モンテカルロは、1月25~28日に開催されます。
フォルクスワーゲンは2016年限りでWRCから撤退し、2017年は、トヨタが18年ぶりに復帰して、全4チーム(トヨタ、シトロエン、フォード(Mスポーツ)、ヒュンダイ)での争いになりましたが、今年もちょっと寂しい状況なのは変わりありません。
フォードのフェスタWRCで、Mスポーツのセバスチャン・オジェが、年間チャンピオンを取ってしまいましたので、フォードが力を入れざるを得ない状況になって、マニュファクチャラー参戦することになっています。
ワークス参戦するメーカーが減る中、さあ今年も、この「ちっちゃい」車の戦い、どうなるでしょう。 昔のグループ5の様なモンスターマシンよりも、「ちっちゃい」車両の方が、観ていて面白いのですが。
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1.TOYOTA ヤリスWRC
フロントの空力パッケージを改良することで、ダウンフォース量を向上させ、前後の空力バランスの改善と、冷却系統にも改善が加えられたようだ。
リアに強大なダウンフォースを発生するウイングを搭載していますので、フロントとのバランスが悪かったのでしょうか。
ジャンプをしたときに、タイミングを間違えると、今までのリアウイングが強力で、前のめりではなく、リアから着地する様子がうかがえました。
F1の様な形状なら、フロントウイングでダウンフォースの調整はできるでしょうが、ハコ車の場合は、難しいでしょう。 フォードフェスタもそうですが、「リップ」の嵐になってしまい、綺麗な形が崩れてしまいます。
<追記> 2018年10月
トヨタの若手「ラッピ」が、2019年度は「シトロエン」に加わると発表しました。来年度、シトロエンには、フォードを去り、絶対王者の「セバスチャン・オジエ」が参加しますので、それを楽しみにしているようです。
2.ヒュンダイ i20クーペWRC
各メーカーの性能で言えば、僅差のような気がしますが、ヒュンダイ君は中々、勝てません。
ヒュンダイ君のi20は、今年こそ、陽の目を見ようと頑張っていますが、天才ドライバーと速い車の組み合わせに、ならないと中々チャンピオンを取ることは難しいでしょうが、こんな状況ですので、参戦して、優勝争いに絡んでくるだけでもGoodです。
過去に、スバルのイップレッサ、三菱のランサーとWRCに参戦していましたが、今は、寂しいもんです。 お家の事情もあるでしょうが、復帰してほしいです。
そうです。 このタイプの車なら、ホンダ「フィットWRC」なんかどうでしょう。 ヤリスの様に、リアに強大なリアウイングを取り付けて、トヨタ「ヤリスWRC」より良いタイムを出してほしいものです。
<追記>2018年10月
今年は、全13戦中10戦終了時点でのランキングは、なんと!ヒュンダイのT.ヌービルがトップです!!
今年こそ、往けるか!! 逆転されないように。。。
3.フォード フィエスタWRC
フォードは、2018年にマニュファクチャラーとして復帰して、Mスポーツは『M-Sport Ford World Rally Team』として参戦することになったようです。
「セバスチャン・オジェ」が今年もチャンピオンになれれば、良いのですが、若手もちゃんと育ててくださいよ。
後は、数戦ですが、セバスチャン・ローブが、シトロエンで、参戦しますので、2人のセバスチャンの走りを観たいですね。
<追記1> 2018年7月
ラリー・フィンランドで、フォード・フィエスタWRCに、トヨタの「ヤリス」に似た、新しいエアロダイナミクス(ベンチュリーシステム)を投入しています。
新しいリヤバンパーと大きなディフューザーが変更のポイントです。
<追記2> 2018年10月
王者バスチャン・オジエ(34歳)が、2019年に向けて、古巣「シトロエン・レーシング」と1年契約を交わしたと発表しました!!
オジエは、フォルクスワーゲンで2013~2016年にWRCを4連覇。VWのワークス撤退後、2017年はフォード車で戦うMスポーツ陣営に移籍し、個人5連覇を達成して、今季もMスポーツで戦っていて、全13戦中10戦終了時点でランキング3位、逆転での6連覇を目指す状況にありますが、果たして、Mスポーツで個人6連覇を達成することができるでしょうか。
今年は、現在の所、ヒュンダイのT.ヌービルがトップ、二番手にトヨタのO.タナクがツずいていて、オジェは3番手につけています。
4.シトロエン C3 R5
シトロエンは、2018年シーズンのWRC2クラス(プライベートドライバー向けのクラス)に投入するべく、シトロエンC3をベースとしたR5規定マシンの開発をスタートさせています。
ワークスチーム参戦ではないようです。
WRCの絶対王者セバスチャン・ローブ(43歳)が、「3戦くらいスポットで、古巣シトロエンの「シトロエン C3 R5」で復帰する様です。
乗りにくそうな、この「シトロエン」をどう乗りこなすのかも、楽しみです。
今年の「Dakar Rally 2018」に参戦していた、プジョーのセバスチャン・ローブ選手は、リタイアした模様です。 コドライバーの負傷によりリタイアせざるを得なくなったようです。
5.フォルクスワーゲン 「ポロGTI R5」
2017年12月4日、
フォルクスワーゲンが、新型『ポロGTI』ベースのラリーマシン、「ポロGTI R5」を発表
2016年限りでWRC世界ラリー選手権でのワークス活動を終了したフォルクスワーゲンは、カスタマーチーム向けラリー車両として人気を博しているR5市場へ参入するべく、これまでWRCで培ってきたノウハウを活用してポロGTI R5の開発を進めています。
<ポロGTI R5 スペック>
・エンジン :直噴1.6リットル直列4気筒ガソリンターボエンジン。
・最大出力 :272hp
・最大トルク :40.8kgm
・トランスミッション:5速シーケンシャル。
・車両重量 :1,320kg
・0~100km/hの加速:4.1秒。
WRCを含む「R5」カテゴリーのラリーに参戦する顧客をサポートする目的で、ポロGTI R5を開発したようです。
<追記> 2018年10月
10月25~28日に行われるラリー・スペイン 第12戦カタルーニャのWRC2クラスへワークス参戦し、1戦限りですがWRCへ復帰します。2台のポロGTI R5を走らせるのですが、なんとドライバーの一人は「ペター・ソルベルグ」で、6年ぶりにWRC参戦予定です。
「ペター・ソルベルグ」は、スバル インプレッサWRCのドライバーをしていましたが、ドライビングは、荒々しく、セバスチャン・ローブたちと戦っていましたが、ローブとは対照的に速いのですがトラブルに見舞われていました。
なんと、この大会、天才ドライバー3人が揃います。
・セバスチャン・オジエ(34歳)(フォード・フィエスタWRC)
・セバスチャン・ローブ(43歳)(シトロエンC3 WRC)
・ペター・ソルベルグ(43歳)(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)
2人とも、オジエよりも10歳も年上なんですね。 老体(失礼!)に鞭を撃って戦うのを観るのが楽しみです。 3人の天才ドライバーのドライビングテクニックを盗むのです。。。。
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