livedoor NEWSに面白い記事が有りましたので紹介します。
高い技術を持つ日本、なぜ世界に通用する「スマホ」生まれなかったのか=中国メディア
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<要約すると>
中国メディアが、3月21日、日本が世界的なスマホを生み出せない理由を論じています。
国内企業の利益を保護するSIMロックが、世界の潮流とは真逆だったと指摘
また、日本国内で未だにガラケーが人気であることも要因にあげられている。
日本は半導体やロボット、通信、コンピューター、レーダーなどさまざまな分野で世界をリードする高い技術力を持つと指摘する一方、「なぜ中国の小米科技(シャオミ)や華為技術(ファーウェイ)のような“スマートフォンブランド”を生み出せなかったのか」と論じる記事を掲載した。
日本の端末市場はキャリア主導であり、端末はキャリアのサービスを提供する存在に過ぎず、メーカーはキャリアの言いなりになっていたと指摘、「だからこそメーカーには戦略がなかった」と論じた。また日本の携帯電話は「優れていたが、あまりにも日本に特化しすぎた」
日本の携帯電話は「優れていたが、あまりにも日本に特化しすぎた」。。。この部分の分析ができていない。
「あまりにも日本に特化しすぎた」とは、どう言う事なのか? 日本の何に「特化」したのか?です。
「イノベーター理論」
1962年、スタンフォード大学の社会学者エベレット・M・ロジャース教授が、『Diffusion of Innovations』(邦題『イノベーション普及学』)で提唱た「イノベーター理論」で、消費者の商品購入に対する態度を元に新商品に対する購入の早 い順から、5つのタイプに分類しています。
「イノベーター理論」で は、イノベーターとアーリーアダプターの2つの層を合わせた状態にまで普及した、この普及率16%超の段階で、新技術や新流行は急激に市場に拡散して行 き、いかに、この2つの層に、アピールするかが新製品普及のポイントであるとされてきた、(「普及率16%の論理」) とされてきたこの理論。
<参照記事>
http://marketingis.jp/wiki/%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E7%90%86%E8%AB%96
●イノベーター(Innovators:革新者) ・・・・・・・・・・・ 全体の2.5%を構成(しかし、数百人〜1000人程度)
新しいものを進んで採用する革新的採用者のグループ ちゃんと活用する努力ができる。●アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者) ・・・・ 全体の13.5%を構成(実際は1%にも満たない)
流行には敏感で、自ら情報収集を行い判断する初期少数採用者のグループ。<<< キャズムと呼ばれる深い溝 >>>
●アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者) ・・・・・ 全体の34.0%を構成(実際は30%以下)
新しい様式の採用には比較的慎重な初期多数採用者のグループ。※ネットで買い物したり調べ物はするが、情報収集はあまり行わない。
※ソーシャルは比較的好き
※Yahoo!は見る●レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者) ・・・・・・・ 全体の34.0%を構成(実際は35%以上)
新しい様式の採用には懐疑的で、周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする。※ネットで買い物は、たまにモールで。必要なときのみアクセス
※ソーシャルはLINEなど身内のみでやっている → バカッター存在域
※テレビはよく見るけど、年齢が高い層は新聞も読む
※芸能人のブログとかは見るし、モバイルゲームはする
※マイルドヤンキー、主婦、若い女性に多い感じ●ラガード(Laggards:遅滞者) ・・・・・・・・・・・・・・・ 全体の16.0%を構成(実際は30%以上)
採用遅滞者のグループ。
世の中の動きに関心が薄く、流行が一般化するまで採用しない。 中には、最後まで流行不採用を貫く者もいる。※ガラケーで一応天気予報とかは見ている感じ?
※ほぼテレビのみ
日本の何に「特化」したのか? ですが、上記の「イノベーター理論」で云う処のアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードにしっかりと「特化」していたので、日本国内で未だにガラケーが人気であるです。
韓国などと違い、人口が多いので、市場として成り立つため、グローバル端末なんて考える必要が無かったのです。
それより、国内の圧倒的な数のアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードに訴求すれば、一番、売り上げを上げることができると云う事が、分かっていたからです。
アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの欲しがる、お財布携帯、ワンセグ機能など余計な機能をてんこ盛りにしていますので、海外で通用しないのです。 ある意味、端末としては「高機能」だけれど、それは、使いこなせない人に使わせる為の機能で、日本の市場で受ければ良いだけで、グローバル端末など作る必要が無かったのです。
日本は、高度な技術を持っていますが、白物家電と違い、「使いこなせもしない」階層の国民に特化して売り込むと、こんな事になってしまうのです。 コンテンツでいえば、ドコモの「iモード」が、いい例です。 「使いこなせもしない」階層の国民にとって大切なコンテンツでしたが、スマホに変わり、ドコモで「囲い込み」ができなくなり、衰退してしまいました。
日本は先進国と言われ、勤勉な国民ですが、いまだ「村社会」、「タコツボ社会」ですので、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの数が、多勢に無勢で圧倒的に多いのだと思います。
もう一つ言えば、日本は、OSが作れないばかりか、Google、Apple、マイクロソフトの様な、コンテンツを作れないし、覇権を握れないのです。 日本の市場で、Appleをちょっと除いて、Googleの様な、ある意味、優秀な集団が送り出した、「使えるものなら、タダで良いから使ってみな」的なコンテンツ、WEBサービスは、圧倒的に数の多いアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの階層には、使いこなせないし、必要ないのです。
コンテンツ、WEBサービスの分野でも、自国さえも、覇権を握れないのです。
圧倒的に数の多いアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの階層を相手にしているので、必要ないのです。
ある意味、日本は、訓練された優秀な人達が使う、優秀な道具を作るのも得意ですが、優秀でない人達が使う道具も、特化して作ることができる能力が有るのです。
本当にダメなのは、日本のメーカーではなく、何一つ、グローバルに進化できない日本の国民なのかもしれません。
自分の息子に確認の電話、1本入れることができないで、「オレオレ詐欺」に引っかかり、大金を騙し取られる平和な「親」に育てられた国民なんですから。 だから、「ガラパゴス」、「村社会」、「タコツボ社会」と言われるんでしょうね。
これから少子化が進み人口が減少して市場規模が縮小しても、国内でしか売れない「スマホ」を作り続ければ、パソコンもスマホも、市場から日本製品が消えてしまうのでしょうか。。。。。
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