日本の携帯電話について

「SIMフリー義務化」でも、MVNOの格安SIM、スマホが流行らない理由4つあります。

JESHOOTS / Pixabay

2014年11月、
本日のお題は、「SIMフリー義務化」でもMVNOの格安SIM、スマホが流行らない理由4つ。

SIMロックが解除されても、MVNOの市場が広がるには、まだまだ課題が多いのです。そうです、携帯電話は、色々な階層の人達が利用している「ハイテクデバイス」ですが、市場は、未だに数パーセントと云うより、1%台で、アーリーアダプターどまりで、レイトマジョリティ、ラガートの層まで届いていない。

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では、なぜか?

1.今年7月から、キャリア3社から、スタートした通話定額制のサービス

キャリア3社は、横並びで通話定額料として2700円の「通話定額制」ですので、通話利用が多いユーザーの場合、MVNOよりもキャリアと契約した方が、月額利用料金が安いという結果になる。

ただ、余り通話をしない方は、MVNOに行きやすいが、ドコモは強制的に新プランに移行させようとしているが、ソフトバンクなどは、機種変更時、旧プランのままで、OKなので、ソフトバンクに留まる方も、結構いるように思います。

これは、MVNOもキャリアに音声網の相互接続の申し入れを行わないと、「格安通話定額」が実現しません。

レイトマジョリティ、ラガートなど、この階層の人間が、データ通信が格安だからって契約しない。 通話も「待ち受け」状態で、自分からは、電話をしない、もちろんデータ通信も1GBも有れば、お釣りが半分以上帰ってくる状態の使用状況でしょう。

必要なのは、むしろ、格安「通話定額」でしょう。

 

2.MNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティ)で、電話番号を移動するのに、手続きに時間がかかる。

KDDI、ソフトバンクモバイル、NTTドコモの3キャリアの場合は、その場でSIMを書き換えて、すぐに利用可能になる。

MVNOにMNPを申し込んだ場合、MVNO側でSIMカードを書き換えて、そのSIMカードがユーザーの元に郵送され、到着するのに2~3日かかるというのが通常で、その間、ユーザーはスマホを使えないという非常に不便な状況が発生する。 アーリーアダプターの様に1台とりあえず使えなくてもいいように、2台持ちなどしていないのです。

ここまでの仕組みを、未だに知らないユーザーも多いが、例え、ここまで認識できたとして、二の足を踏んでしまうでしょう。。。。。

 

3.SIMとスマホをセットにして、販売しないと。。 一銭も支払わずに、とりあえず契約して、即日、持ち帰り使用できること。

最近は、イオンなど、SIMとスマホをセットにして販売している会社も少なくないが、SIMだけ安くしても、飛びつくのは、アーリーアダプターどまりでしょう。 例え、アーリーアダプターでも、金銭的に余裕がなければ、キャリア3社の様に割引を付けて、セットで販売して、残金を、通話料を支払う形にしないと、ユーザーは、お店で、現金を支払うことなく、契約ができて、即日、使えるスマホを購入するでしょう。

iPhone6_Plus_64GB_SIM free_001

日本では、みんな、高価な「iPhone」を選択しますが、Appleストアで販売している、SIMフリーの「iPhone」を誰も購入しないのを見れば明らかでしょう。 SIMフリーの「iPhone」と格安SIMをバラバラに契約なんて、しないんです。

ましてや、家族の分まで契約しなくちゃいけないのに、そんなに、携帯電話にローンなんか組んでられないでしょうし、契約時、現金が出て行くのも「イヤ」ですから。。。。。当然、一銭も支払わずに、とりあえずキャリアと契約して、即日、持ち帰り使用できる。。。。

これほど、至れり、つくせりのサービス。。。。。他に、無いでしょう!!!

まあ、キャリアもダダ同然で端末を販売できるのは、高い使用料金が有るからできるんです。 そうでなきゃ、ユーザータダ同然で配って、経常利益が、2千億円ほどになる分けが無いでしょう。。。。

まあ、ユーザーも、毎月、7,8千円の料金を支払っても、豊かな国ですので、平気なんでしょうね。

 

4.MVNO業者には、キャリア3社のような直営店などが無く、ゆきどどいたサポートが提供できていない。

サポート体制の仕組みまで、未だに知らないユーザーも多いが、例え、ここまで認識できたとして、二の足を踏んでしまうでしょう。。。。。なぜなら、レイトマジョリティ、ラガートの層は、自力で問題点を解決するほどの能力を有しているとは言い難いからです。

これから、MVNOが、シェアを伸ばすには、コストのかかる階層の人達を相手にしないと、伸びない事を肝に銘じる事です。

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