2025-04-16、
本日の書籍紹介は、SF脳とリアル脳
先生は、筑波大学大学院在学中に、血管収縮因子エンドセリンの受容体を単離。テキサス大学サウスウエスタンメディカルセンターに移り、柳沢正史教授とともに、ナルコレプシーの発症にかかわるオレキシンを発見。冬眠様状態を誘導するQニューロンを発見、マウスやラットに人工冬眠様状態を惹起することに成功。睡眠研究の第一人者です。
電子化して不老不死となった脳、意識をデータ化して取り出せる脳、記憶が書き換えられる脳、眠らなくてもよい脳、「心」をもった人工知能――はたしてそれらの「脳」は、本当に実現する可能性があるのか?
■SF脳とリアル脳 どこまで可能か、なぜ不可能なのか (ブルーバックス)
著者 : 櫻井武
<目次>
第1章 サイボーグは「超人」になれるのか(『二重太陽系死の呼び声』ニール・R・ジョーンズ)
第2章 脳は電子デバイスと融合できるか(『攻殻機動隊』士郎正宗)
第3章 意識はデータ化できるか(『順列都市』グレッグ・イーガン)
第4章 脳は人工冬眠を起こせるか(『夏への扉』ロバート・A・ハインライン)
第5章 記憶は書き換えられるか(『追憶売ります』フィリップ・K・ディック)
第6章 脳にとって時間とはなにか(『TENET/テネット』クリストファー・ノーラン監督)
第7章 脳に未知の潜在能力はあるのか(『LUCY/ルーシー』リュック・ベッソン監督)
第8章 眠らない脳はつくれるか(『ベガーズ・イン・スペイン』ナンシー・クレス)
第9章 AIは「こころ」をもつのか(『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック監督)
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神経科学者として、脳の覚醒にかかわるオレキシンや、「人工冬眠」を引き起こすニューロンを発見する一方で、大のSFファンでもある著者が、古今の名作に描かれた「SF脳」の実現性を大真面目に検証! そこから、私たちの「リアル脳」の限界と、思いもよらなかった可能性が見えてくる!
—関連書籍—
「人工知能」の研究をする上で、「こころ」は、避けてと通れない部分だと思うのですが、なぜか問題にはなっているが、この機能は、まだどこの人工知能も搭載できていない。。。。と思うのですが、「人工知能」って、まだ「計算機」でしょう。
例え、囲碁や将棋で人間に勝ったとしても、知能などと言うには、余りに「お粗末でしょう」
「こころ」の動きを司る、「喜び」「怒り」「悲しみ」「恐怖」などの「情動」を発生する前頭前野、側坐核、偏桃体、海馬、視床下部と、神経伝達物質である、オキシトシン、セロトニン、ドーパミン、ヒスタミン、アセチルコリンは、人工知能ではどう機能的に盛り込むんだ?
という事が、問題に、議題に上がらない限り、「人工知能」って、ただの「計算機」でしょう。 この今のレベルで止めておいた方が、無難な気がします。
「計算機」のレベルを超えると、人間の様に「天使と悪魔」を兼ね備えたバケモノになります。
■下記の「睡眠の科学」も櫻井 武さんの著書です。これも面白いですよ。「睡眠」が、脳にとって、いかに大切かが理解できると思います。
—関連記事—
■櫻井 武 著書
・【書籍紹介】「睡眠の科学」 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか 櫻井 武 (著) まだ未解明な点が多い
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・【書籍紹介】知能とはなにか ヒトとAIのあいだ(講談社現代新書) 田口 善弘 (著)
・【書籍紹介】 生成AIと脳~この二つのコラボで人生が変わる 池谷 裕二 (著)
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