本日のお題は、
Microsoft社のデータベース作成ソフト「Accessの勧めと言いたいけれど。。。」です。
小規模事業所などの社内ネットワークで、EDP(電子データ処理)などに、Accessと云うデータベース作成ソフトで作成するが一番簡単で良いのです。Microsoftの「Access」は、Officeソフト群の中に、未だに、コンシューマーが扱う製品として入っています。
そうなんです。
本当は、専門家ではなく、「素人」が扱う為のデータベースアプリケーションなんです。しかし、EXCELを使って表を作って、データベース「モドキ」のドキュメントを作成する事ができ、関数を扱える「パワーユーザー」は結構いるのですが、Accessには手が出ないようです。
「Access」を使える人からすると、EXCELで関数やVBを扱える「パワーユーザー」が乗り越えてこないのが、ちょっと残念で、もったいないのですが。。。。
そんなに必要ないと思えば、覚えるのに「苦労」したくないのでしょうね。その辺が本音でしょうが、表計算ソフト「EXCEL」より便利だ! と云う実感も無いからでしょう。
1.Accessを使用してプロがアプリケーションを作ってしまうと、ちょっと困ったことが起きます。
1)何が違うのか
C言語で作るプログラムと違って、環境にも左右されるし、結構、手間のかかるデータベース作成アプリなのです。
C言語で作って、コンパイル、リンクを取った、「.EXE」の様に、閉じていないで、「組み立てキット」みたいな、「データベース」アプリケーションなのです。
通常のコンパイル・リンクで出来上がったアプリケーションと違って、自分で、全部、修正・追加・削除作業ができてしまうのです。
ですので、設計書などのドキュメントなど作る必要などないのです。 Accessプログラムの中に、全部、テーブルの定義、VBコード、画面、帳票等を中で、自分で全部定義して作るのです。
もちろん、「EXCEL」で作成した表をデータベースのデータ(表)に取り込むことも簡単にできます。逆にデータを「EXCEL」に吐き出すことも可能です。
2)ちょっとした欠点
■たまに、壊れたりします。
無償の動かすだけのランタイム版でない場合は、いくらでも修正作業ができますので問題ありませんが、復旧・修正する能力が無いと、それも不可能です。
■環境にも左右されます。
例えば、32Bit版で作成したオブジェクトは、64Bit版のAccessでは動きません。オブジェクトが違うからです。 64Bit版の「Windows10」に、Accessをインストールする時は、もちろん32Bit版のAccessです。
■バージョンアップ
私の知っているだけでも、95、97、2000、2002、2003、2007、2010、2013、2016、2019と、ざっとこんなもんです。
Microsoftの戦略ですので、2年に1回くらいのスパンで、バージョンアップします。そのタイミングで、機能の追加や削除を勝手に実施されますので、使えなくなることも多々あります。直せば、何とか動くのですが、結構、手間です。
■頼むから、自分達で使える様になってくれ
プログラムは作れなくても、この様な手間を、ユーザー自身で解決できないものですから、いつも呼び出されます。ですので、年間保守料金を頂くようにしないと、割が合いません。
2.「EXCEL」ユーザーの越えられない壁
■EXCELと違って、複数のユーザーで、同時にデータを登録したり、修正したりする事ができるので、便利なのですが、共有などしなくても良いと考えているユーザーにしてみれば、メリットが少ないのでしょう。
■EXCELで表がちゃんと作る能力があれば、Accessはそんなに、ハードルは高くないのです。
■使い方を考えるという作業ではなく、後は、使い方を覚えれば、良いだけなのです。
■関数やVBを扱える能力、知能があれば、全然、難しくは有りませんが、それが中々、歳をとるとできないのでしょう。
でも若い人は、是非、チャレンジしてほしいと思います。
3.データベースソフトをタダで、手に入れたい。。
オープンソースのオフィススイートソフト「OpenOffice.org 2.0」やStarSuite 8」(スタースイート 8)に、新たに追加されたデータベース機能を有した「Base」と云う、タダで使えるソフトが有ります。
「Base」で作りたいとおっしゃる方が、多いと思いますが、所詮「タダ」のアプリです。
参考書、サンプルコードなどあまり、ありませんよ!。
習得するまでに、”膨大”な時間がかかります! 時間もコストですよ!
その点「ACCESS」 は、「Base」と違って有償のソフトウエアですが、それなりに普及していますので参考になる「書籍」、「参考Webサイト」が山の様に ありますので、困ったときなど、Googleで検索すれば、コードまで説明付きで記載されていますので、たいへん便利な「データベースアプリケーション」 です。
▮「楽して」覚えるなら、「ACCESS」のほうが簡単です。 書籍(参考書)、解説したWEBサイトなど腐るほどあります。
「Base」の場合、参考書、WEBサイト ほとんど無い--->自分で努力するしかない。
こんな「時間」があるんだったら、「ACCESS」を1万数千円で購入した方が百倍マシだと思いますが。。
目先の「金」を気にしていると理解できないと思いますが、「習得する時間」を「コスト」として考えると、「Base」の方が高く付く事が理解できると思いますが。。。。
どうでしょう? 「お勉強」の為ならまだしも、そこまで「金」を「ケチ」る理由が理解できないのですが。。。
但し、データベースを「初めて」扱う方は、「Base」に、どうぞ挑戦してみてください。データベースの仕組みを理解する上では、大変「勉強」になるアプリケーションの一つです。
▮決して、「Base」を否定しているのではありません。むしろ良い試みだと思います。
後ろ向きな考え方で、言っているのではなく、「タダで、本格的に使うんなら、覚悟が必要です」と言っているだけです。
—Accessの関連記事—
・マイクロソフトの「Access」の便利な機能を使って、業務アプリケーションを作成して活用する。
・第1回 ACCESS(アクセス)データベース作成ソフトを使ってみたいと思っている方へ
・第2回 ACCESS(アクセス)データベース作成ソフトについて
・第3回 ACCESS 2007の情報
・第4回 ACCESS トラブル対処の情報1「mdbが壊れてしまった時」
・第5回 ACCESSを「ファイル共有」で使用する場合の注意事項
・第6回 ACCESS トラブル対処の情報2 「メモリ不足」エラーについて
・第7回 ACCESSで Jet 4.0 データベースの動作環境を最適に保つ方法
・第8回 Access 2000とMSDEを利用してクライアント/サーバーシステムを構築する
・第9回 ACCESS 2010の情報
・第10回 Access2000(mdb)からAccess2010(accdb)に変換する
・「Office 2019」に入っている データベース作成 Access 2019 の新機能について
・32Bit版から、64Bit版の「Windows 10」にパソコンごと入れ替えた時に、Office365(Office2016)のAccess2016を使用する場合の注意点。
・Access 2013 の新機能とAccess 2013 で廃止、変更された機能とバージョンアップの必要性について
・小規模企業の為の社内LANを構築して、業務で活用する方法について
—Accessでデータベース作成講座—
実際に、Accessでデータベースを作成する方法、手順を記載しています。
・第1回 マイクロソフト ACCESSでデータベースを作成するには
・第2回 Accessで、「得意先マスター保守」処理画面を作成してみる。
・第3回 Accessで、「得意先マスター保守」処理画面を作成してみる。
・第4回 マイクロソフト ACCESS(アクセス)でデータベースを作成 検索・抽出処理
・第5回 Access2010でパスワード管理データベースを作成してみよう。
・第6回 EXCELで作成した住所録をAccessに取り込んではがき宛名印刷をしてみる。
・第7回 郵便局の郵便番号簿データをダウンロードして、郵便番号・住所検索用のアプリをAccessで作成してみる。
・第8回 Access 2000とMSDEを利用してクライアント/サーバーシステムを構築する
・第9回 ACCESS 2010の情報
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