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2.「Windows10」のメモリ管理方法
「Windows 10」からメモリの管理方法が、ちょっと変更になっていますので、使用していると、一時的に大量のメモリを消費する様な動きをしています。
Windows 10の場合、物理メモリ容量を最大限に増設すれば、Windows 10のパフォーマンスは劇的に向上します。
但し、自分のWindows10(何bit版か? ちゃんと認識していてください)が、
・32bit版 :4GB(実際には3.4GB位)までの物理メモリを利用可能。
・64bit版 :64GB、ハードによっては128GB以上の物理メモリを利用可能。
そこで、従来の「Windows」と「Windows 10」のOSのメモリ管理方法の違いについてです。
1)従来の「Windows」のメモリ管理方法
(1)通常、プログラム(アプリケーション)が起動されると、①のストレージ(HDD、SSD)から読み込んで、②のメインメモリにプログラムデータを格納します。
(2)CPUは決して、ストレージ(HDD、SSD)からプログラムデータを読みません。一旦、メインメモリに格納して、そこからCPUのデータが送られて。処理をします。
(3)複数のプログラムなどを起動して動かすと、大量のメインメモリを消費しますので、容量が足りなくなります。
(4)メインメモリの容量が足りなくなると、使用頻度が最も低いデータを、自動的にストレージ(HDD、SSD)に退避させます。 これを「ページング」処理と云います。
(5)この一旦、ストレージに退避したデータを読みに行く場合、メインメモリ上から読むより、遥かに時間がかかってしまいます。
<分かり易く、リアルで説明すると>
プールサイドで小さな机の上で、トランプを全部並べようとすると、全部、置けないとします。 小さな机の上に置き切れなかったトランプを「机の下に置いて おく」のと「プールの水の底」に置いたとすると、トランプを人間が取りに行くとすると、「プールの水の底」に置いた方が、潜って取りに行きますので大変 で、時間がかかります。
まあ、メインメモリから、ストレージ(HDD)に退避してしまうと、これくらい時間差、スピードの違いがあると云うイメージです。
もちろん、メインメモリが満杯にならなくても、ページング処理を実施しています。
これが、従来のWindowsのメモリの管理方法です。
<SSDの奨め>
数年前から、HDDに替り、「SSD」がストレージメモリに替ってきて、読み込み、書き込みスピードが各段に速くなりました。 特に、SSDに変えると、Windowsの起動時間が、圧倒的に速くなります。
SSDに変えると、「プールの水の底」に置いたのではなく、水面に置いたトランプを取る位に時間が短縮された感じです。
SSDによるアクセススピードの向上により、一度、HDDから「SSD」に変更すると、止められなくなってしまいます。
次のページは、2)Windows 10 のメモリ管理方法について
2)Windows 10 のメモリ管理方法について
(1)ストレージに退避(ページング)しない
「Windows 10」も、もちろん、ページング処理を行います。けれども、メインメモリが満杯に近づくと、Windows 10は、ストレージに退避(ページング)せず、メインメモリの古いページファイルを圧縮して、メインメモリに残して容量を確保します。
データを圧縮したり、解凍したりするのにCPUのパワーが、もちろん必要ですが、CPUがストレージ(HDD、SSD)から、データを読み込む場合より、はるかに小さいのです。
CPUがストレージ(HDD、SSD)から、データを読み込む場合より、速くなります。
「Windows 10」が生成した「圧縮されたメモリ」は、すべて「Systemプロセス」に保存されます。ですので、時間が経つと「Systemプロセス」が増大した様に見えるのです。
コンピュータの使用時間が長く続いて、起動させたアプリの数や、WEBブラウザのタブの数が多ければ多いほど、メインメモリ上の圧縮されたデータ量は増えてゆきます。
(2)メインメモリの容量をどうするか?
私 見では、「Windows 10」は非力なタブレットでも動く様に、メインメモリを多く使わないと思っていましたが、タブレットなどは、ストレージ容量が、デスクトップパソコンに比 べ、圧倒的に少ない事を考えると、この方(ページング処理を頻繁にしない)が効率が良いんでしょうね。
実際に使えるメインメモリの容量が増えれば、「Windows 10」はスペースを「圧縮」する必要性はが減りますので、パフォーマンスがあまり落ちなくなるでしょう。
ですので、デスクトップパソコンなどでは、メインメモリの容量を多めに確保しておいた方が良いように思われます。
32Bit版は、使用できる上限の容量はMAX3.4GBですが、64Bit版なら4GBと云わず、8GB、16GBくらいたっぷりと確保する方が良いように思います。 グラフィック処理をメインで使用する場合は、もっと、32GB以上在った方が良いのではと。
なに、メインメモリは、現在、とても安いです。
この様なメモリ管理方法は、すでに、「MAC OSX」や「Linux」の新しいバージョンでは、同じような管理方法で稼働している様です。
世間では、やっと、Windows7の様に戻って使いやすくなったなどと、表面的な事柄が云われていますが、非力なタブレットでも「Windows 10」がちゃんと動く「秘密」がちょっとだけ理解、認識できたような気がします。
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